五色園では、地元の人たちに福祉施設を身近に感じてもらい、
施設の役割や取組みをより深く知ってもらおうと、
年に１度、歴史講座や体操教室など
様々なジャンルのテーマを設け、
この日のような催しを開いています。

今回は芸術鑑賞会として、
淡路人形浄瑠璃の継承に取り組んでいる
南淡中学校郷土芸能部が招かれ、
三味線の演奏や人形浄瑠璃の演目「戎舞」などが披露されました。

楽器の伴奏に合わせて、太夫の語りで物語が進む人形浄瑠璃は、
耳だけでも楽しむことができる一面もあり、
南淡中学校郷土芸能部では、
これまでも島内の介護福祉施設などに招かれ、
演目を披露したことがあったそうです。

眼の不自由な人が利用する養護盲老人ホーム五色園では、
今回のような催し以外にも、
島内の小中学校で、
視覚障害の疑似体験や盲導犬を使った福祉学習など、
障害のある人たちへの理解を深めてもらう活動も行っています、

また、地域の人達による
「いきいき百歳体操」の会場としても利用されているなど、
積極的に地域住民と連携して取り組んでいることから、
兵庫県の「地域サポート施設」として認定を受けています。

およそ１時間の公演の後には、
実際に人形や三味線に触れる時間もあり、
施設の利用者たちは、その大きさや重さを感じ取っていました。

なお、この日の「地域再生セミナー」には、
利用者以外にも地元の人たちも参加していて、
中学生たちによる伝統芸能の世界を楽しみました。